シャンプーのCMや雑誌などで、毛髪についての話が出れば必ずと言っていいほど使われる「キューティクル」。
美しい髪に欠かせないもので、髪を傷ませない、艶のためにはとても重要だということはご存じだと思います。
しかし、具体的にどういうものなのかは知らないという人も多いかもしれません。
そこで今回は、髪のキューティクルについて、また、キューティクルを傷めないためのお話をしていきます。
キューティクルとは
1本の髪は、中心から外側に向かって3つの層からなり、一番外側をキューティクル、中間部をコルテックス、中心部をメデュラといいます。
艶とハリをつくるキューティクル
髪の表面は、キューティクル(毛小皮:毛表皮)でおおわれています。
外部からうける刺激(紫外線や熱、薬液など)から毛髪内部を守り、コルテックスのタンパク質や水分が失われないように働き、髪に艶を与えています。
根元から毛先に向かってウロコ状(紋理)に重なり合い、1枚の細胞は非常に薄く、通常6~8枚が密着した層をなしています。
健康な髪は、紋理が規則的に整った波状をしてなめらかになっていますが、傷んだ髪は乱れています。
主成分は、ケラチン(硬質タンパク質)で、色は無色透明。
硬い反面、もろくて摩擦に弱い性質です。
しなやかさを決めるコルテックス
コルテックスは毛皮質と呼ばれ、キューティクルの内側にあり、髪の85~90%を占めています。
ケラチンタンパク質の集まりで、弾力性があり、コルテックスの状態によって、髪の性質(太さ、硬さ、強さなど)が決まってきます。
通常12~13%の水分を含んでいて、この水分量が毛髪のしなやかさを決めます。
メラニン色素を含まれており、色素の種類によって毛髪の色を決めている部分でもあります。
薬品の影響を受けやすく、パーマ剤の影響でタンパク質が溶けだし、艶がなくなったり、水分調整機能が低下することもあります。
毛髪のベースとなるメデュラ
メデュラ(毛髄質)は、毛髪のベースになり、空気を含んでいるため空洞のある蜂の巣の様な細胞が並んでいます。
鉛筆の芯のように完全につながっていたり、あちらこちら切れているもの、まったくないものなど、様々な形をしています。
一般的には太い毛髪ほどメデュラが多く、うぶ毛や赤ちゃんの毛髪にはみられません。
キューティクルを傷める原因
パーマやヘアカラーなど薬液使用
お家で自分でされる場合、誤った使用方法などでかなりのダメージが。
サロンにおいては薬液の選定、時間、保護剤使用などで極力負担をかけないようにしており、かなりダメージが軽減されています。
ドライヤーやアイロンの過度な使用
髪のコンディションを整えずにドライヤーをかけたり、ヘアアイロンを使用すると髪の毛が乾燥しすぎ(オーバードライ)になると傷んでしまいます。
また、乾かす時にはキューティクルの向きを考えないと、キューティクルが逆立ちパサついていまいます。
紫外線
髪も肌と同じように日焼けをます。
乾燥によって髪がダメージを受けてキューティクルが広がり、パサパサ感に繋がります。
間違ったシャンプー
誤ったシャンプーは髪に大きなダメージを与える原因に。
キューティクルを壊し、切れ毛や枝毛をつくってしまいます。
濡れた髪にブラッシング・タオルドライでゴシゴシ豪快に拭く・髪が濡れたまま寝る
髪が濡れている時には、キューティクルが開いています。
その状態でブラッシング、豪快に拭く、寝ると、立ち上がったキューティクルを剥いでしまいます。
キューティクルを守る方法
キューティクルは一度壊れてしまうと元には戻ることができません。
まずは傷める原因を無くし、壊さない努力を最優先にしましょう。
正しいシャンプーを実践する
頭皮と髪のケアでは一番基本になるものが、正しいシャンプー法です。
紫外線や熱からキューティクルを守る
乾燥や熱による変性から髪を守りましょう。
そのためには、シャンプー時のトリートメント、アウトバスタイプのトリートメント、スタイリングフォーム、UVケアなどを使用して保護しましょう。
過度の刺激を与えない
ブラッシングやタオルドライなどをする場合はできるだけ優しく、無理をしない方法でしましょう。
ホームカラ―やパーマをする場合
適切な時間を守る。
放置中に家外にでない(太陽光が強い場合、過度に薬液が促進され、頭皮トラブルがおこることがあります)。
できるだけ人に塗ってもらうなどして、必要のない髪の部分には薬液をつけない。
普段のシャンプーよりも念入りにゆすぎとシャンプーを行い、確実に薬液除去をする。
濡れたまま放置しない
髪が濡れている時には、キューティクルは開いています。
この状態で負荷をかけたり、キューティクルの向きを考えずの行為はは傷めるどころかキューティクルを剥いでしまうこともあります。
キューティクルは根元から毛先に向かっています。
髪を扱う時には意識してください。
そして、オーバードライにならないようにしながら、負荷をかけないようにできるだけ早めに乾かしてください。
まとめ
いかがでしたか?
あなたのお悩みを解決し、『なりたい』をかなえる第一歩は健康で美しい髪を維持することです。
この機会にぜひ艶髪と潤いのある髪を意識してみてください。
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